自分の悪いところ探しはやめて
あなたは、自分に厳しすぎる
何かうまくいかなかったとき、まず自分のどこが悪かったかを探していませんか?
「私がもっと〇〇だったら」 「私は△△が足りない」 「私のせいで」
自分の悪いところを見つけては、責めて、落ち込んで、自信をなくす。そんなことを、毎日繰り返していませんか?
もう、やめていいんです。
悪いところ探しの習慣
私たちは、いつの間にか「自分の悪いところ探し」が得意になっています。
朝起きて鏡を見れば、気になる部分ばかり目につく。仕事をすれば、できなかったことばかり気になる。人と比べて、自分に足りないものを数える。誰かに褒められても、「でも本当は」と打ち消す。
良いところは見えなくて、悪いところばかりが目立つ。まるで、自分の欠点を見つけるのが仕事みたいに。
でも、これは決してあなたのせいではありません。
なぜ、悪いところばかり見えるのか
人間の脳は、もともとネガティブなことに注目するようにできています。これは、危険から身を守るための本能です。昔、人類が生き延びるためには、「危険」を見逃さないことが重要でした。
だから、良いことより悪いことが目につく。できたことよりできなかったことが気になる。褒め言葉より批判が心に残る。
それに加えて、多くの人は育つ過程で「もっと頑張りなさい」「ここがダメ」と言われてきました。できたことより、できなかったことを指摘される。そうして、自分の悪いところを探す習慣が身についてしまったのです。
でも、その習慣は、もう手放していい。
悪いところ探しが奪うもの
自分の悪いところばかり探していると、たくさんのものを失います。
自信を失います。「私はダメだ」という思い込みが強くなり、新しいことに挑戦する勇気が持てなくなります。エネルギーを失います。自分を責めることは、心のエネルギーを激しく消耗します。疲れて、何もしたくなくなります。
幸せを感じられなくなります。良いことがあっても、「でも」と打ち消してしまうから、素直に喜べません。人間関係が悪くなります。自分を責める人は、他人も責めやすくなります。または、他人からどう見られているかばかり気にして、本当のつながりが持てません。
可能性を見失います。「私にはできない」という思い込みが、本当はできることまで諦めさせてしまいます。
そして何より、今この瞬間を生きられなくなります。常に「足りない自分」を探しているから、今ここにある幸せに気づけないのです。
もう一つの見方
悪いところを探す代わりに、できることがあります。
できたことを見る
今日一日、あなたは何ができましたか?朝起きた、ご飯を食べた、仕事をした、誰かと話した、笑った。当たり前すぎて見過ごしていることの中に、実はたくさんの「できたこと」があります。
完璧にできなくても、やったこと。それを認めてあげましょう。
持っているものを見る
ないものばかり数えていると、人生は貧しく見えます。でも、あるものを数え始めると、実は豊かだったことに気づきます。
健康、家族、友人、仕事、趣味、今日の食事、住む場所、読める本。あなたが持っているものを、一つずつ数えてみてください。
自分の良いところを見る
あなたには、良いところがあります。優しいところ、真面目なところ、面白いところ、気配りができるところ、粘り強いところ。何でもいい。自分の良いところを、3つ書き出してみてください。
最初は恥ずかしいかもしれません。でも、これは自己満足ではありません。自分を正当に評価することです。
成長を見る
1年前の自分と比べてみてください。できるようになったこと、学んだこと、乗り越えたこと。少しでも成長していませんか?
完璧じゃなくても、昨日より今日、去年より今年。少しずつでも前に進んでいる。それを認めてあげましょう。
「でも」をやめる
悪いところ探しの代表的な言葉が「でも」です。
「今日は頑張った。でも、まだ足りない」 「褒められた。でも、本当はそんなことない」 「うまくいった。でも、たまたまだ」
この「でも」が、すべてを打ち消します。
今日から、「でも」の代わりに「そして」を使ってみてください。
「今日は頑張った。そして、明日も頑張れる」 「褒められた。そして、嬉しい」 「うまくいった。そして、自信になった」
言葉を変えるだけで、世界が変わります。
完璧じゃなくていい
悪いところ探しの根っこには、「完璧でなければならない」という思い込みがあります。
でも、完璧な人なんていません。誰もが、何かが足りなくて、何かができなくて、何かに悩んでいます。
それが、人間です。
不完全だからこそ、成長できる。失敗するからこそ、学べる。弱いからこそ、助け合える。
完璧じゃないことは、悪いことではありません。それが、生きているということなのです。
自分への優しさ
他人には優しくできるのに、自分には厳しい。多くの人がそうです。
でも、考えてみてください。もし、親友があなたと同じ失敗をしたら、あなたは何と言いますか?
「そんなこともできないの?」と責めますか?それとも、「大丈夫だよ、誰にでもあることだよ」と励ますでしょうか?
自分にも、同じように優しくしてあげてください。自分を責める代わりに、励ましてあげてください。「よく頑張ったね」「大丈夫だよ」と。
自分への優しさは、甘やかしではありません。それは、自分を大切にすることです。

「自分はどうしたい?」と悪いところ探し
「自分はどうしたい?」と問いかけるとき、悪いところばかり見ている自分では、本当の答えが見えません。
「私には無理」「私は足りない」という声ばかりが聞こえてきます。
でも、自分の良いところや、できることを認めている自分なら、「本当はこうしたい」という声が聞こえてきます。
悪いところ探しをやめることは、自分の可能性を取り戻すことなのです。
最後に
自分の悪いところ探しは、もうやめましょう。
それは、あなたを幸せにしません。それは、あなたを成長させません。それは、あなたの人生を豊かにしません。
今のあなたで、十分です。
悪くないのにエネルギーを悪い方に向けてしまっては勿体無い。
自分のエネルギーを良い方向に使ってあげてください。
あなたには、たくさんの良いところがあります。たくさんの可能性があります。
それに気づいたとき、人生は変わり始めます。

